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講演:  「くろがね会」で講演  3月3日

円安に安住するな!日本の製造業が勝ち残るために求められる思想や戦略




 神戸製鋼所の協力企業が集まる「くろがね会」で講演します。内容は以下の通りです。







・講演テーマ
「円安に安住するな!日本の製造業が勝ち残るために求められる思想や戦略」

・講演概要
 アベノミクスによる円安誘導とそれに伴う株価の回復で、日本の景況感は少し上向いている。しかし、製造業、特に自動車や電機、鉄鋼、素材などグローバルにビジネスを展開している企業は、果たしてこの円安がいつまで続くのかということを頭の片隅に入れておかなければならないし、業績も多少上向いた今だからこそ、生き残りのために長中期の展望を練る局面にある。円安に安住していると必ず後でしっぺ返しをくらう。現在成果を出している製造業は円高時代に構造改革を展開した会社である。
 
 そこでキーワードになるのが、「グローバル対応」である。「グローバル対応」と一言でいっても、様々な考え方があるが、ポイントになるのは「いかに顧客が求める価値に対応するか」ということだ。すなわち「価値づくり」である。ところが顧客が求める価値は、国や地域ごとで変わってくる。そこにきめ細かく対応しなければならない反面、すべてに対応していればコスト増になる。二律背反のテーマを克服するためには、設計から製造までの「もの造りバリューチェーン」を革命的に見直す局面にある。すでに自動車産業が取り組んでいるので、それを「設計革命」と総称して、誕生の背景や効果などを紹介する。この「設計革命」は、今後、部品・材料メーカー等取引業者にも大きな影響を与えると見られる点についても触れる。

 また、グローバル対応で、日本の製造業が注目しておくべき重点地域は、北米、中国、ASEANではないかと思われる。この中でも講演者である井上が重点的に取材している中国やASEANの自動車産業等の状況から、今後起こりうる産業界の変化について説明する。グローバル化を進めれば、日本が空洞化するのではないかとの議論が必ず起こる。ここにも二律背反のテーマが存在する。グローバル化を進めながらも日本に付加価値をどのように残していくべきかについてもメッセージを発信する。そして最後に、日本社会全般の動向も踏まえて、産業界が進むべき道筋についても考える。

・講演の各論
ⅰ)日本の電機メーカーはなぜ没落したのか パナソニックやシャープの事例から
ⅱ)マツダが復活したのは円安が理由ではない
ⅲ)トヨタが進める「仕事革命」とは
ⅳ)日産が仕掛けるモジュール戦略
ⅴ)「設計革命」がもたらす変化 「価値づくり」とは
ⅵ)アベノミクスで製造業は国内に回帰するか
ⅶ)変貌する中国市場をいかに攻略するか
ⅷ)タイを中心とするASEANで不可欠の視点
ⅸ)製造業に求められる思想とは「国を支えて国を頼らず」 
                                    
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